皆さんこんにちは。yuさんです。
本日2021年8月31日、残念なニュースが入ってきました。パナソニック社がグループ全体で計522名の社員に、施工管理技士の国家資格などを受験に必要な実務経験が不足しているまま、不正に取得させていたとの発表をしました。
パナソニック社によるプレスリリースはこちら。私は見逃していたのですが、昨年11月にグループの子会社2社で不正の疑いがあると発表しており、今回はその後の第三者委員会による調査の結果発表だったようです。
(´・ω・`) ふむ
不正が判明したのは、施工管理技士と監理技術者の資格です。パナソニック社は2006年にも同様の不正を起こしており、今回は再発防止策を講じていた中での再発のようでした。

個人的にはパナホームの家、割と好きなんですがね。なお、パナホームは今回の不正の対象関与ではないようですので悪しからず。主にグループ内の管工事と電気工事の会社で不正が行われたようです。
■受験資格
例えば、今回パナソニックグループで最も不正取得の多かった2級電気工事施工管理技士の場合、受験資格は以下の通りとなっております。 ※各種の施工管理技士共通です
1.一次検定のみの受験の場合
試験実施年度において満17歳以上の人
2.一次検定、二次検定同時受検の場合 ※必要な実務経験年数
指定学科卒業 | 指定学科以外卒業 | |
大学卒業 専門学校の「高度専門士」 | 卒業後1年以上 | 卒業後1年6ヶ月以上 |
短期大学、5年高専卒業 専門学校の「専門士」 | 卒業後2年以上 | 卒業後3年以上 |
高校卒業 専門学校の「専門課程」 | 卒業後3年以上 | 卒業後4年6ヶ月以上 |
その他 (最終学歴を問わず) | 8年以上 | 8年以上 |
なお、監理技術者につきましては、またどこかの記事で掘り下げてお話していきたいと思いますが、気になる方はこちらのサイト(外部サイト)をご覧ください
■プレスリリースを読んで
確かにこれらの資格は個人に帰属するものであり、その受検は個人の責任だと思います。もっとも、会社としてはこの資格を利用して事業を営むものであり、会社の管理責任は問われて然るべきだと思います。
しかしながら、このリリース『第三者委員会からの調査報告書受領に関するお知らせ 2021年8月31日』のところどころに、
・従業員のコンプライアンス意識が低い
・受験の手引き・申請の手引きに対する意識が低い
・施工を担当しない者による自己研鑽目的での資格取得
・実務経験のチェックは会社が行うとの甘い考えの従業員
など、従業員に矢印を向けるような記述も見られました。もちろんその前後に会社のチェックの仕組みが機能していなかったなどの記述はありましたが、どこか本音は「会社だけの所為じゃない」と言いたげな印象を、少なくとも私は受けました。
なお、今回のパナソニックグループによる不正に限らず、建築士や社労士などほかの資格でも実務経験年数を偽って受検する例は見られます。
「経験年数は不足していても、知識があれば良い」
そう考える方も一定数居るのは確かです。しかし、入り口の段階で不正により資格を取得する者に仕事を任せようと思いますか?これらの人は、仮に資格を取得できても、実務の場面で追い詰められたら、また不正をすると思います。
例えば、住宅業界において言うと、皆さんは不正が行われた家に住みたいでしょうか…?
(´・ω・`) やなこった!
そういうことです。
営利企業が事業を行うにあたって、必ずしも清水だけを飲んで、100%清く正しく美しく…事業を進めることはできないのは、私も嫌と言うほど知っております。
ただ、やってはいけないことは、やってはいかんですよ!以前のこのブログの記事でも、レオパレス21のコンプラ違反や、スルガ銀行の不正融資事件を取り上げました。
全部お客さんに被害が出ております。
声を大にして、これを言いたいです。
ではまた。
yuさん拝
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