『2050年 カーボンニュートラル』宣言を受けて、2030年に求められる住宅の姿を考える

カーボンニュートラル ハウスメーカーあれこれ

皆さんこんばんは。yuさんです。

菅総理による『2050年カーボンニュートラル宣言』を受けて、今、住宅分野においても更なる省エネ化が求められています。カーボンニュートラルについて分かり易く説明しているのは、こちら(外部サイト)をご参照ください。

(´・ω・`) へー

今言えることは、私どもハウスメーカーも、いつまでも従来通りの家を作ってお客様に販売しているような物売りではダメだということです。本日は、この宣言の深掘り、及び中期のマイルストーンとして設定されている2030年に求められるであろう省エネ住宅の姿を考えてみます。

(´・ω・`) なんか難しいな

…なるべく易しくお話ししますね。

家


菅総理による「2050年カーボンニュートラル宣言」の背景

今となっては、解散する/しない、次の内閣の顔ぶれは~…などと、コロナ禍対策そっちのけで、自らの政権の延命措置をとることに躍起になっている情けない人の宣言ではありますが、この宣言は2020年10月に出されました。

その背景には、年々深刻さを増す地球温暖化問題にあります。2015年に採択された「パリ協定」においては、主要排出国を含む多くの国々に対し、2050年までにCO2排出量の大幅削減やカーボンニュートラルを求めています


2050年及び2030年に目指すべき住宅(構築物)の在り方・ロードマップ

この宣言、及び国土交通省が公表した『脱炭素社会に向けた住宅・建築物における省エネ対策等のあり方・進め方』において、住宅の在り方のロードマップが示されております。

1.2050年の住宅の在り方

ストック平均でZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能が確保され、導入が合理的な住宅・建築物において太陽光発電設備等の再生可能エネルギーの導入が一般的となること

2.2030年の住宅の在り方

新築される住宅・建築物についてZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能が確保され、新築戸建住宅の6割に太陽光発電設備が導入されていること



私たちに影響のありそうなもの

このロードマップに向けて、これから行政が動いていきますが、この中でも住宅に限定して、私たちに影響のありそうなものを見ていきましょう。

2025年度にすべての住宅で省エネ基準の適合を義務化し、2030年までにはその基準をZEH(ゼッチ)レベルに引き上げる

② 省エネ性能のボリュームゾーンを引き上げる。ZEHなどの住宅に対する補助などの支援をしつつ、誘導基準をZEHレベルに引き上げ、長期優良住宅や低炭素建築物の認定基準などもZEHレベルに引き上げるなど、2030年までに省エネ性能の基準を引き上げる

③ より高い省エネレベルを実現するために、ZEH+やLCCM住宅などの取り組みを促進する

既存住宅は、省エネ改修を促進する

(´・ω・`) ①番はキツくない?


そうですね。ちょっとハードル高いですね。まずは、「省エネ基準」について理解してみましょう。



省エネ基準とは?

省エネ基準は、「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)」によって最初に定められたもので、1979年の制定以降、1992年、1999年、2013年に改正され、その内容が強化されてきました。

さらに住宅を含む建築物の省エネ化を図るために「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)」が成立し、省エネ法の2013年基準がスライドする形で、建築物省エネ法の2016年基準が制定された。これが現行の「省エネ基準」です


現行の省エネ基準は、建築物の構造や窓まわりなどの断熱性能を高めて熱の出入りを少なくすること(外皮基準といいます)に加え、住宅設備による消費エネルギーの違い(省エネ性の高い給湯器やエアコンを使ったり太陽光発電で発電したり)なども加味します(一次エネルギー消費基準といいます)。さらに、地域の気候条件の違いも考慮するなど、複雑な計算をしたうえで総合的に測られています。



省エネ基準適合の義務化

新しく建築物を建てる際には、この省エネ基準を満たす必要があり、非住宅の大規模~中規模の建築物はすでに適合の義務化が進められています。

住宅については、一戸建てなど小規模住宅で努力義務(2021年4月以降は建築士から建築主への説明義務)、マンションなど中・大規模住宅(300㎡以上)には届け出義務が課されていますが、いよいよ2025年度にはすべての住宅で適合が義務化される見通しです。



ZEH(ゼッチ)とは?

詳しくは、こちらのサイト(外部サイト)をご覧いただければと思います。

ZEHとは、「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」を略したものです。住宅の断熱性・省エネ性能を上げることに加え、太陽光発電などによってエネルギーを創り、年間の「一次エネルギー消費量」を正味(ネット)で、おおむねゼロ以下にするものをいいます。



ZEHで求められること

ZEHはハウスメーカーの注文住宅では普及しつつあるものの、まだ一般的とまでは言えません。しかし、2030年までには、すべての住宅の最低水準の省エネ性をZEHレベルにしようとしているわけです。

今回公表されたロードマップでは、こうしたトップレベルの省エネ性の住宅への取り組みも促進するとしています。

新築住宅の太陽光発電設備の設置拡大も視野にZEHを目指すには、エネルギーの消費を抑えるだけでなく、エネルギーを創出することも行わなくてはなりません。そのために、太陽光発電設備の設置の義務化も検討されましたが、ロードマップでは2030年までに一戸建ての6割に太陽光発電設備の設置を目指し、2050年までに設置が一般的になることを目指すとしています。そのために、低コスト化や設置に対する支援制度なども求めています

家


まとめ


このとりまとめは「2050年カーボンニュートラルの実現及びこれと整合的な2030年度46%削減という野心的な目標の実現に向けて」、住宅や建築物についての実行計画(進め方)を示したもので、「国土交通省、経済産業省、環境省においては、2050 年までにカーボンニュートラルが実現できれば良いという考えを持たず、可能な限り早期にビジョン(あり方)が実現できるように継続的に努力することを求める」とまとめています。

つまり、検討会は「2050年カーボンニュートラル」宣言をしたからには、高いハードルに努力して挑みなさいと言っています

(´・ω・`) そんなー


必ずしもこの通りになるとは限りませんが、省エネ住宅の性能がこれから更に高まっていくのは確実だと思われます。

で、皆さんはどこに注目すればよいのか?

それはハウスメーカー等の住宅会社のホームページです。SDG’sの達成に向けて各社がどのような取組を「具体的に」行っているか?また、それが商品(住宅)にどのように反映されているか?などをチェックしていくと、ある程度選択に間違いが少なくなっていくと思います。

その他にも、ハウスメーカーのホームページはどこを見れば良いのかについては、こちらの記事で示しておりますので、是非ご参考になさってください。

ではまた。

yuさん拝




コメント

タイトルとURLをコピーしました