皆さんこんにちは。yuさんです。
昨日の記事で、契約解除（キャンセル）についてお話しました。その中でも、最も皆さんに不利益なく契約解除ができるのがローン特約による解除です。
(´・ω・｀) うん？
本日は、ローン特約がどのようなものか、どのような点に気を付けなければならないかをお話ししようと思います。皆さんにとっては、できれば使わなくて済むのが理想ですが、万が一該当するようなことがあるときに備え、この記事のことを心のどこかで覚えておいてください。
■ローン特約とは？
皆さんの都合・事情により契約をキャンセル（解除・解約）する場合、通常は工事請負契約であれば違約金の支払いを、不動産の売買契約であれば支払った手付金の放棄をしなければなりません。
しかし、ローン特約が特約条項として入っており、且つ皆さんの住宅ローンの審査が通らなかった場合、これらの契約そのものを解除して、契約を白紙に戻すことができます。契約を白紙に戻すので、契約時に皆さんが支払った契約金や手付金は戻ってきます。
(´・ω・｀) なるほど！
なお、このローン特約には２種類ありますので、皆さん締結した契約書をよくご確認くださいね。
（１）条件型
この言葉を覚える必要はありません。要は、皆さんの住宅ローンが不成立となった場合に、自動で契約が解除になる場合です。
（２）解除権留保型
こちらは、皆さんの住宅ローンが不成立になった場合に、皆さんの意思表示により契約を解除することができる場合です。こちらの場合は自動で解除になるワケではありませんのご注意ください。
■ローン特約の要素
ローン特約には重要な要素が３つあります。それは、①金融機関、②借入金額、③期限です。多くのハウスメーカーの契約書（約款）では、この３つの要素を明確に記して特約としていると思います。
＜ローン特約の記載例（要素部分）＞
| 融資申込先 | 三菱UFJ銀行 XXX支店、 みずほ銀行 XXX支店 |
| 申込金額 | 金 32,000,000円 也 |
| 特約の期限 | 2021年10月31日 |
この場合、2021年10月31日までに、三菱UFJ銀行 XXX支店、またはみずほ銀行 XXX支店から住宅ローンの承認が得られなかったら、契約は解除になる／契約を解除できるということになります。
■ローン特約でよくあるトラブル
（１）ローンを申込む金融機関名が記載されていない
契約書にローンを申込む金融機関が具体的に記載されていない場合が見られます。
・金融機関等
・A銀行、B銀行等
皆さんの契約書のローン特約がこのように記載されている場合、例えば、皆さんがローンを希望する銀行からローンを断られても、ハウスメーカーからは「ほかの銀行ではローンが通る可能性もありますよね」「銀行でなくても良いですよね」と言われてしまい、ローン特約による契約の解除条件には当たらないと判断されてしまうリスクを皆さんが負います。
上記の表（記載例）のように、金融機関・支店名は明記しましょう！
（２）ローンが希望の金額に満たなかった
上記の表（記載例）でいうと、契約書通り3,200万円の住宅ローンを申込んだところ、2,800万円までしかローンがおりないという審査結果だった…みたいな場合です。
まず、ローン特約の条文の記載内容を確認しましょう。多くの場合、「～融資の全部または一部について表記の期日までに承認が得られなかったときは～」のような書き方がされていると思います。
このような書き方であった場合は、この例の場合、3,200万円－2,800万円＝400万円については、融資の一部が認められなかったことになり、ローン特約による解除ができることになります。
(´・ω・｀) なるほど！
だから、上記の表（記載例）のように融資金額も明記しましょう！
ローン特約も契約です。内容をシッカリと確認して契約をしましょう。
■ローン特約による解除が認められない場合
皆さんに更にご注意いただきたいことがあります。
「やっぱりこの契約やめたいな」と思って、皆さんの自己都合による契約のキャンセル（解除・解約）であるにもかかわらず、その手段としてローン特約を利用し、白紙解除して自分が払ったお金（契約金、手付金など）を満額取り返そう…などといったローン特約の悪用は、認められません。
(´・ω・｀) 気を付けてね。
過去の裁判の事例（「判例」といいます）でも、明確に述べられています。
① 買主が融資成立への努力義務を怠った場合
② 買主の責に帰すべき事由により融資が成立しなかった場合
③ ローン解除できる期限を過ぎた場合
あくまでローン特約は、皆さんが住宅ローンの承認を得るために真っ当な努力をしたにもかかわらず、残念ながらローンが通らなかったときの救済措置であるということを、よくよく理解しましょう。
本日の記事はだいぶ噛み砕いてご説明したので、少し長くなりましたが、端的にローン特約について確認したい方は、こちらのサイト（SUUMO）などもご確認いただけると良いかもしれません。
ではまた。
yuさん拝
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