キューブ型住宅にしたいのだが、メリット・デメリットが分からない

キューブ型住宅① 建築、施工あれこれ

皆さんこんにちは。yuさんです。

ここ数年、寄棟でも切妻でも片流れでもない四角の、キューブ型住宅が流行っていますね。実は、私も「デザイン性は」ちょっと魅かれています。

SUUMOのサイトでも、キューブ型住宅だけが見られるようになっています。

キューブ型住宅②

(´・ω・`) かっこいいよね。


本日は、皆さんが仮にこのキューブ型住宅を検討しているのなら参考となるよう、メリット・デメリットを示していこうと思います。



キューブ型住宅のメリット

(1)現代風でデザイン性が高く、目立つ

既存の切妻屋根の家ではなく、キューブ型住宅のメリットはデザインが現代風であること。なので、周囲の家よりも際立っておしゃれに見えます。


(2)居住スペースを広く取れる

建物自体に凹凸が少ないからデッドスペースがほとんどありません。居住スペースが広がって、お子さんがいるご家庭でも安心して暮らすことができます。


(3)建築費用が抑えられる傾向にある(安く済む)

住宅としての構造が極めてシンプルで、外壁の面積が最小限だからその分コストを抑えることができます。安いものですと1,000万円程度から建てることができます。


(´・ω・`) いいね!

はい。でも、メリットばかりでもありません。デメリットもシッカリと押さえておきましょう。



キューブ型住宅のデメリット

(1)雨が降ると比較的うるさい

軒先がない分、雨の日は壁面に雨が当たってうるさいというのがデメリットの一つとして挙げられます。また、屋根がないので小屋裏空間が無く、雨音が響く…なんて話もききます。


(2)夏、2階が暑くなる

キューブ型住宅は軒がないため、特に2階に日差しが当たって非常に暑くなってしまいます。

キューブ型住宅③

但し、この(1)(2)のデメリットは、消音材・吸音材を使用して気密性・断熱性の高めればこれらをある程度は抑えることはできます


(3)雨漏りのリスクが高まる ★重要

屋根部をどのような形状にするかにもよりますが、屋根が平らな場合、雨水のハケが悪いキューブ型住宅は、一般的に老朽化が早く、雨漏りの危険性が高まります

パラペット

そのため、雨水が流れるように勾配を付けて、ドレン(排水口)から流れ出るようにしています。なお、上の図で立ち上がっている部分を「パラペット」といいます。

実はこのパラペットからの雨漏りをよく聞きます

パラペット

現在の住宅の外壁(サイディング、モルタルなど)は、通気工法(外部サイト)がほとんです。外壁と屋根の境界は、パラペットになっています。パラペットの頂点には、笠木(かさぎ)が覆っていて、雨漏りを防いでいます。

(´・ω・`) ふむ

しかし、雨漏りを優先して、外壁との間をふさいでしまうと通気ができなくなってしまいます。通気ができなくなると壁内での結露リスクが高まります。結露により、カビや木材の腐朽が発生することもあります。

とくに、木造住宅でのパラペットは、外壁通気、陸屋根の小屋裏換気の排気口の役割も必要となりますので、必ず対策をしましょう。パラペット専用の換気部材なども開発されていますので、ご検討いただければと思います。


そのほか、笠木からの雨水侵入による腐朽も見られます。詳しくはまた別の記事でご紹介できればと思いますが、雨漏りのリスクは普通の住宅よりは大きいと覚えておいてください。

そして、キューブ型住宅を検討する際には、必ずハウスメーカーの担当者に「雨漏り対策」について質問しましょう。この質問をはぐらかしたり、テキトーに答えたりする営業マンであれば、チェンジした方が良いです。



以上、キューブ型住宅のメリット・デメリットを見てきました。デザイン性も大事ですが、性能・機能も大事です。

何卒、目先だけのカッコよさに囚われないようご注意ください。くれぐれも申し上げますが、キューブ型住宅を否定するわけではありません。リスクを認識したうえで、シッカリと対策をしましょうと申し上げております。

ではまた。

yuさん拝


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